先月の話です。
ノボ・ノルディクスという製薬会社がメディセオ(日本一の医薬品問屋)と取引契約の更新をしないと発表。
それとともに数社とも取引契約更新しないということになりました。
わたしの周りですと中北薬品が該当しました。
4月以降契約更新のない問屋からは薬局から仕入れることができなくなります。
なんでこういうことになったかというと、ノボ・ノルディクス社が経営体質の効率化を理由にやったと思われます。
販売できるところが増えれば販路も広がっていいじゃん。なんでわざわざ狭める必要があるの?って思うかもしませんが
販路に穴が無ければ減らしても問題ないし、減らせばその分のコスト減らせるじゃないっていう話なのです。
いちばんでかいメディセオ切ったってのはよーわからんけど切ったらコストがずいぶん減るから、なのかもしれませんね。
製薬会社が問屋を縛ると他にもメリットがありまして。
例えばコカ・コーラを売るとする。
500のペットボトルを自販機で売ると基本160いぇんなです。
コンビニで売っても大体そんなもんだけど、期間特売とかで129いぇんとかになったりします。
スーパーとかディスカウントストアで売ると安売りが常態となってしまい、ほかの店舗より安くっていう状態になります。
78いぇんとかそれぐらいになってしまいまして、自店より安い店舗があればそれに合わせたり下通したりしてきます。
と、取り扱い店舗増やすと値崩れが発生することがあるんですよね。
医薬品というのは薬価っていうもので価格が守られているものであるんですが、実際の問屋から入ってくる掛け率っていうのは
まちまちだったりしますし、他の問屋の入り値がわかればその下を通そうというところも出てくる。
これは問屋が身を削っているだけであって製薬会社は関係ないと思われるかもしれません。
でもね、役人は薬価100いぇんだけど実際の取引価格が50いぇんだと分かると次の薬価改定で薬価50いぇんでいいんじゃね?ってこと言ってきます。
問屋が値崩れさせてると次の薬価改定で製薬会社の売り上げが減るというのにつながりかねません。
だから、問屋を削っても製品が行き届くならば取引問屋を減らすってのは流通コストの面でも値崩れ防止という点でも合理的ではあるのです。
外資系の会社だと結構そういうのも良く行うみたいですね。
極端な例だと1社にしてしまうとかいうこともあります。
そうすると問屋と製薬会社の関係が良好ならば値崩れが発生しないわけなので、利益確保という点ではうまいこといきます。
まぁ、1社だと流通ってのが怖いってのはありますが。販路が全国網羅できなかったり、うっかりこけると100%死ぬっていうのがデメリットではあるんで
どこまでリスク見るかっていうのが大事になってきますが。
弊社のように幅広く受けてて複数の問屋と取引有ればいいいのですが、門前の個人薬局だと問屋1社だけとかもあるかもしれんですしねぇ。
「その薬はうちの取引先から入らないんで他でお願いできませんか?」っていうことが4月からあり得るのかも。
このノボって会社はインスリンとか成長ホルモンとか作っている薬。成長ホルモンってそうでるもんでもないので大体インスリンですかね?
ノボラピッドとかノボリンっていう会社がわかりやすい名前のも多かったりするので、もし使っている人いらしたら次回薬局で薬剤師に在庫大丈夫ですか?って
聞いてみるといいかもしれません。
え?そうなんですか?とか言ってくるようだとアレかもしれませんよ。
ということで今週はここまで。
また来週もお願いします
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