7月第一週、Twitterの閲覧回数制限が実装され、これでは使い物にならない!ってことで移住先を探す人があらわれました。
移転先の一つとしてMisskeyというこじんまりと有志が手弁当でやっているSNSが上がっていましたが
大量の移民が現れて受け入れを中止、みたいなことが起こっていましたね。
これを見ててここ近年の薬の流通事情そのまんまじゃんって思いました。
一般的な流れとして
そこそこシェアのあるジェネリックメーカーやらかしてそこのユーザーが難民になる
→難民が他メーカー(先発を含む)の薬を求める
→もともとのユーザーを保護すべく、メーカーは新規の取引を中止する
→そうはいっても難民は薬局に来るわけだから在庫があるところのを消費する
→トータルのパイは減っているので難民でなかった人が難民化する
こんな感じ。
で、今週頭にドレニゾンテープというケロイド治療や重症アトピーに使うステロイドの貼り薬が急遽販売中止を発表。
なんかしらんが「海外の原料を作っているところが製造をやめちゃって、自社で何とか作れんか検討したけど無理だった」
ということらしい。
在庫が無くなるのは来年の4月ぐらいとのことなんですが、すでに在庫確保が進んでて
代替薬であるエクラープラスターがドレニゾンテープ販売中止の2日後に出荷調整すると宣言
以下久光製薬HPより引用
さて、外用副腎皮質ホルモン剤「エクラー🄬プラスター20 ㎍/㎠」(以下、本製剤)におきまして
本年 7 月より他社の同種同効薬が販売中止の案内を開始したことにより、本製剤の需要が急増して
おり、今後もさらなる需要の増加が見込まれることから、この度、限定出荷をさせていただくことと
なりました。
なお、本製剤の増産に向けた対応を急いでおりますが、現在の出荷量では新規のご採用並び
に医療機関からのすべての受注に対応できないため、当面の間、他社の同種同効薬をご使用の
患者様は、ご処方を継続していただきますようお願い申し上げます。
引用終わり
今は困っていないけど将来的に手に入らなくなるから先に手を打つ→在庫不足が加速する。
こういうのが最近の薬業界で継続的に起きてまして、売れる分しか作らないっていう業界だと
ちょっとしたトラブルが致命傷になるのだなあと。
あと小ネタをもう一つ
タリージェの薬価が8月から改定されるとのこと。神経性疼痛の薬ね。
後から発売になったタリージェODの値段よりなぜか高く設定されているのが原因かと思ったら
5月に「やたら売れているみたいだから薬価を下げます」っていうリストが作られていたみたい
タリージェ
リリカ
エンレスト
ベージニオ
イブランス
この5種類。通常の薬価改定の時期以外に下げるっていうのはあまりないんだけども、ね。
薬局サイドからすれば7月→8月になった段階で在庫薬の評価額が下がるのでそのタイミングでは在庫を持ちたくない
というのはあったりします。
今月末らへんに上記の薬をもらいにいくと在庫がないからちょっと待ってねって言われるかもしれないです。
極論7/31に処方箋貰って当日薬局に持って行って「薬がないから後日お渡しします」となった場合であっても
旧薬価で計算されたりする。
逆に処方箋を1日寝かせて8/1以降に出すと新薬価で計算される。急がないならばそうした方が
ちょっと医療費減らすことができるかもしれませんよ。
今回はここまで