2019年6月8日土曜日

薬局で使う色素とは?

先日Twitterで食用青色1号を迅速に手に入れる方法ってのを聞いてましたが、あれはなんのか?というお話。
先日処方箋で
硫酸アトロピン原末0.3mg 分3 1日3回毎食後
という処方箋が来ました。
1回量が0.1mgであり、これを正確にはかるっていうのは不可能。
普通に使う電子天秤って0.01g単位であり0.0001gってのはそもそも数字が出ないのですね。
風とかふいたら変わってしまうからねぇ。
じゃあどうやるかっていうと、倍散をつくるっていうものを行います。
0.01g単位で測れるはかりであれば0.5gとかなら信頼できる制度で測れます。
硫酸アトロピン原末を0.5gはかって、それにバレイショデンプンを足して500グラムにすると
0.1%の硫酸アトロピンっていうのができます。
1g中に10mg入っている計算となるため1回量が0.1gとなりこれならば測れるねって感じにあります。
が、均一の状態で混ざっているのか?ってのが問題になるので色素をつけるということを行います。
色むらがあるようならば均一でないため、それがなくなるまでかき混ぜるという作業がおこなわれます。
絶対っていうルールはないんですが、毒薬の倍散を作るときに使われる色素ってのに食用青色1号(ブリリアントブルー)というものがつかわれます。
これは少量できちんと色がつくのと安定性が高いのがメリット。
混ぜ物をが多くなると安定性悪くなるので、少量で済むっていうのは助かるんですよね。
資料をみると100g中に10mg入っていれば十分とのこと。つまり0.01%ってことですね。薬の1/10でいい。
あと、青色っていうのは普通に口に入れるものに使う色ではないので取り違えないようにっていう意味合いでもあるみたいです。
毒薬の希釈したものに色を付ける場合「青」をつかうんだけど、それよりも毒性が弱い劇薬は「赤」をつかいます。
わたしが学生の時に製剤学っていう講義で「そういえばやったなぁ」っていう知識なんだけども、実際使うことがあるもんだなぁなんて思ったり。

ちなみに問屋から入れようとすると最短で1週間かかるとか。
処方箋きてからでは間に合わないよ!
お値段もAmazonとかでみてみると5gで3000いぇん程度するとかで。
原末0.5g使って500gの0.1%散を作って、1日使用量が0.3g。1667日分・・・。
4.5年分なんだけど、そもそも有効期限がそんなにもないので絶対廃棄になりますね・・・。
そういう薬ってのもあるってことでひとつ。
また来週もお願いします

0 件のコメント:

コメントを投稿